第82回

					「現在、アメリカ全土で驚異的ブームを巻き起こしている、このトル○リンペンダントＧの凄まじいパワーはとどまることを知らない。すでに芸能人・プロスポーツ選手・各界著名人等々成功者の間で広く愛用されている事は周知の事実であるが、あのハリウッドスター「ティナー」も９９年９月、ＮＹフォトプレスの取材に驚くべき過去を告白した。 　ＮＹフォトプレス提供本文抜粋 『スラム街で生まれ育った私は７歳の時、大好きだったパパが貧しさのあまり強盗殺人を犯し服役！それからの生活は地獄のような日々でした。１６歳の時には生活費を稼ぐために、ストリップダンサーにまで身を落とし、辛くミジメな毎日！そんな私以上に悲惨な境遇の中、世界的スターにまで昇りつめたマドンナに憧れ十数回のオーディションを受けてみました。しかし、現実は厳しく、諦めかけていた時、幼い弟と妹がペンダントをプレゼントしてくれたのです。このペンダントの代金は弟と妹が１年間、雨の日も風の日も休まず空き缶拾いで貯めたお金！！この命より大切なペンダントを身に付けてからというもの、奇跡の連続！！つい１年６ヶ月前まではスラム街に住んでいた私たち家族は、現在ビバリーヒルズに家を購入、ビジネス面も順調でＴＶや映画の出演依頼が殺到！！私たち家族の運命を救ってくれたこの奇跡のペンダントは一生手放しません。』 」 　この「！」を多用した感情的な感じといい、「命より大切な」とかいうフレーズが出てくるトコロといい、このシリーズのライターは多分同一人物なんだろうねぇ。でも何か捨てがたい味があるのも事実。あの〜、よかったら当社で仕事して頂けませんかねぇ。マジで。こうしたウサンクサイ広告のなかでも一番文章に味があると思ってここに採り上げてるもんで。 　これ書いてるの、男性かしら？それとの女性かしら？俺の読みでは「２８歳・男性・未婚・血液型Ｏ型」って感じかと思うんですが、読者の皆さんはどう思われるか？
	ささ、こちらが今回の「過去写真」。大体スラム街に住んでた人がこんなキレイな写真を残せるのかどうかってトコロがアヤシゲだし、この「ティナー」嬢が子供の頃にだってカラー写真は普及してたはずよね・・・。貧乏臭さを演出するために白黒にしてみたって気持は分かるんだけどア〜タ、今の御時世白黒の方が手間はかかるし、高いって。多分ストックフォトから持ってきて白黒反転したんだと思うけど、まさか外国のモデルさんもこんな所でこんなふうに使われてるとは思うまいて・・・まさに外人モデル哀歌。外人って言葉は汚いけどね。この方が語呂がいいかと思って。