第64回

 第7回読者アンケートの方もぼちぼち集まってきてウキウキな今日この頃の俺なんである。やっぱしトップページに「超不調」とか書いたのが効いたのかしら。ご回答戴いた皆様には近日中に集計結果をお送りしますのでお楽しみに!!でも今回はまだ「社長のスペシャル画像」が出来てないのよね・・・。

 さてさて。今現在、妻とヒゲを剃るか剃らないかでもめにもめている俺なんである。実は今会社の方で営業やら事務をやるようにと指令を受けているため、その為にはそのヒゲはじゃまだと上は言うんであるな。ああ〜、これぢゃ前の仕事と一緒だよな。何故に年寄り連中はヒゲを目の敵にするのだろうか・・・?自分より偉そうに見えるからか?それともモミアゲがつながらない為のひがみ?(俺のモミアゲっぷりは「俺の画像」でチェキ!!)まあ理由はさておき、ヒゲユーザーは喫煙者以上に肩身の狭い世の中なのである。でも「禁ヒゲコーナー」とか「喫ヒゲコーナー」とかは無いからいいか。あと「禁ヒゲ車」とか。あったらヤバイって。それから「俺、今禁ヒゲ中なんだよね〜」とか言うやつとか。居ねえっつの。何の話だか分からなくなってしまったが、まあ結局俺はヒゲを剃らねばならないし、それってウザイな〜というお話なのだわさ。何の変哲もない近況報告ね。

 ・・・先日、こんなメールを受け取った。
「(前略)そういえばF川がどうやらカメラマンになったらしいよ。今、日本中を飛び回っているそうな。(後略)」
 F川とは俺の中学の同級生である。鉄道写真の大好きな奴で、ミノルタのカメラしか(X−700とかα−9000とかね)使わないちょっと変わった趣味の奴だった。中学時代には一緒に写真の話などをしたのだが、高校1年の秋に彼の通う高校の文化祭に呼ばれたきり、全くの音信不通状態なんである。大学4年の正月に「最近どうしてる?」と年賀状を送ったのだが、その返事もなしのつぶてだ。噂では高校卒業後、写真の専門学校に行ったという話なのだが、真偽のほどは不明。しかし昨年の秋ごろ、俺は東京・京橋の現像所で彼と思しき青年と初老のカメラマン風情が同じテーブルで何やら話をしているところを目撃したのである。あの時声を掛けておけばよかったな、と今さらながら後悔している。でもまさか同郷の友人と京橋くんだりで出会うとは思っていなかったし、俺もあの頃は自分の仕事でいっぱいいっぱいだったので、他人がどうなろうと知ったことではなかったのだ。というよりも「意地」みたいなものがあったんだな。それから徒弟制度の中で、他のカメラマンと親しく話すことも禁じられていたし。そんなこんなで、俺は彼を横目に見ながら当時の師匠のポジのチェックをしていたのである。
 彼とその師匠と思しき人。初老の、とても落ち着いた感じの人だった。狭い場所にもかかわらず彼らの話し声は聞こえないほどだった。しかしボソボソと話す彼らの間には、言い知れない信頼感が流れていた様な気がする。根拠はないのだが、当時キリキリしていた俺の心はその光景で少し癒されたのだ。そんな思い出がそのメールを読んだ瞬間に去来して、俺は早朝からなんともアンニュイな気分になってしまったのだ。彼の実家は俺の実家と本当にほど近いところにあって、俺は今でもそのすぐそばを通りかかることがあるのだが、その度に運命の皮肉というか、無宗教な俺も神の導きを感じるというか・・・。こういう心境の時に人は何だか新興宗教に騙されたりするのかな、というか・・・。なんとも隔靴掻痒チックな日々を最近送っているのである。


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