恍惚コラム...

第417回

 「こんなオタクと結婚した覚えはない」「アンタが学生時代にこうだったら、結婚していなかったかもしれない」……というのが最近の妻の口癖である。齢33、決して若いとは言い切れなくなった今日この頃。ウェストもなかなかの迫力になったきた。しかし、だからといって何もそこまで言わなくてもいいのでは……と思われるだろうが、何を隠そう、妻が問題にしているのは最近の俺が昨今萌え系深夜アニメなぞを見まくっていることについてである。俺自身、まさか自分がこんなジャンルにハマる日が来るとは思わなかったのだが、だからこそここで俺が現在に至るまでの過程を書き残しておきたいと思う。

 あれは今を去ること2年あまり前のことだったろうか。さいたま市のアパートでまったりと休日を過ごしていた俺は、ニコニコ動画(以下、ニコ動)を何とはなしに見まくっていた。もちろんアニメ云々を言い出す前のお話である。だから硬派に「クローズアッ●現代」やら海外ドキュメント、そして「ぬこ」の動画などを楽しむのがメインだったのだが、俺はトップページにやたら頻出しているある単語が気になりはじめていた。曰く、「らき☆すた」……そう。今よりも著作権アナーキー状態だったニコ動には、らき☆すたのMADはもちろん本編の動画が流れまくっていたのだ。で、それを地獄(天国?)への片道切符だとは知らずにクリックしてしまう俺。そして10分後、俺のこれまでの偏見は一気に氷解した。「こんなに萌えていいかしら!」オープニングに流れる意味不明なテーマ曲を打ち消すかのように歌い踊るキャラたち、そして個性豊かな、それでいてすべてが萌えを忘れていないキャラたちのまったりした日常生活ぶりに俺は悶絶した。しかも舞台は埼玉は鷲宮だったり幸手だったり大宮だったりする。春日部をフィーチャーしたクレヨンしんちゃんの再来なのか? と思いつつも、俺はそこから萌えの何たるかを学び取った。それ以来、俺がこれまで決してカラオケで歌うことのなかったアニソンを平気で歌う日々がはじまった。

 そしてらき☆すたを繰り返し繰り返し繰り返し(×50)視聴する日々を過ごしていたのだが、それからしばらく経ったある日。とくにらき☆すた以後何を観ようかなどと考えていなかった(まだ初期段階だった)俺に再び稲妻が走る時がやってきた。深夜のテレ玉。そこで突然始まったあるアニメのテーマソングに俺は新たな地平を垣間見た。「あのあのどんな色が〜今ですか 笑顔のホワイト、涙のブル〜 重ねてみたとき〜」そう。「ひだまりスケッチ」である。こちらはらき☆すたと同様に女子高生の日常生活をテーマにしたものなのだが、美術系の学校に通うために同じアパートに下宿している4人のキャラ、という設定が際立つ。おっとり天然系の主人公・ゆのとその同級生・宮子、そしてその先輩にあたるヒロと沙英のカップリングがたまらない。俺はやはり、戦闘があったり近未来を描いたりするものよりもこうした純粋な和み系が好きなようである。もちろん、「ひだまり」はシーズン1からシーズン2の「×365」までまんべんなく視聴したことはいうまでもない。なお、自分のメモ代わりに記載しておくが、「特別編」の前編が 10月17日(土)に、後編が 10月24日(土)日にBS-TBSで放送されるとのことである。すばらしい。

 さて、次に何が来るだろうか……ここまで来ると、俺は自ら進むべき道を模索しはじめるようになった。自分がどういう系が好きなのかという確信をもとにアニメを選び取るようになる第2フェーズのはじまりである。とはいえ、さすがに雑誌などを買いそろえるわけにもいかず、またもニコ動や、今度は2ちゃんなどを参考に情報収集をしていた。そして白羽の矢が立ったのが「苺ましまろ」である。らき☆すたよりもひだまりよりも古いアニメだが、そこはそれネットでむにゃむにゃ(ry し、観た。「か〜わいいなんて、そんな〜こと〜 言っちゃダ〜メですぅ〜」ダメだぁ〜!! 後三条氏に言わせると、「ここまで行くとさすがに……」ということであるが、「かわいいは、正義!」(本作品のキャッチフレーズ)である。俺はその正義感に私淑し、もちろん全話拝見した。もうね、過激派の人も政治家の人もアメリカ大統領もみんなこれを観ればいいんですよ。正義の何たるかが分かるから……(爆

 ここまで来ると、話はここ数ヶ月の内容になってくる。つい先月まで放送されていた「けいおん!」はタイトルのとおり軽音楽部で活動する女子高生のお話。ネットにはけいおん厨が続発し、主人公が使うギターを買う買わないで大騒ぎとなっていた。そして今は「大正野球娘。」野球なぞプレイするのも観るのも大嫌いなくせに、こうなっていると観ちゃうのはやはり萌えパワーなのだろうか。しかし、けいおんでバンドをはじめた人の話は聞くが、これを観て野球を始めた人の話はついぞ聞かない……やはり、オタクにスポーツは禁忌なのだろうか。もうお話も中盤、今後の展開に期待したい。また、悪いことに先日液晶テレビ with ブルーレイレコーダーを買ってしまった俺である。超便利な番組表と超高画質な録画を可能にするブルーレイレコーダーを手に、「絶望先生」やら「ハヤテ」やら「よくわかる現代魔法」やら「ハルヒ」などをビシバシ予約している俺の明日はどっちだ!! これも秋葉原が見える場所に住んだ者の宿命なのだろうか!!

 そんなわけで、こんな状態になっている俺である。こんな俺のラインナップを見て、「お前、まだこれを観てないだろボケが!!」というのがありましたらご遠慮なく連絡ください。宜しくお願いします……。来週のオフ@秋葉原〜御徒町も夜露死苦!!


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