さる7月18日、第38回しりとり専用掲示板オフ会が緊急開催された。いや、別に緊急というわけではなかったかも知れないのだが、直前になって行き先が変わったという意味で「緊急」なのであった。というのも、当初は半蔵門のカメラ博物館でも見物して、その後秋葉原でも攻めようかという計画だったにもかかわらず、つっちー殿があるイベントを発見したためそちらに流れたという次第。
そのイベントとは、その名も「萌フェス in 鷲宮2009 〜あなたが痛いから〜」。鷲宮市の商工会が鷲宮市庁舎の駐車場でこんなイベントを開いてしまうんである。趣旨としては、まず萌えを共有することはもちろん、昨今増加している「痛車」による鷲宮神社への参拝客に対する近隣住民の恐怖感を緩和することであるらしい。痛車、そんなに地元で奇異な目で見られているのだろうか……。押し寄せる聖地巡礼者のおかげでそんなアレルギーはとっくに克服しているかと思っていたのだが、どうもそうではないらしい。
と、いうわけで俺たち一行(朝はつっちー様&俺の2名)は午前10時前の鷲宮駅に降り立った。相変わらずの田舎ぶり、そして人影もまばら。大丈夫なのだろうか……という思いを胸に抱きつつ、まずは鷲宮神社から参拝することにした。
この2年ほど、機会があるごとに鷲宮神社に来ているが、相変わらずここの絵馬の盛り上がりぶりはすごい。放映が終わってどのくらい経つかはすぐには分からないが、「らき☆すた」の絵馬の数が尋常ではない。時々そうした絵柄の脇に「憲法9条改正しなさいよ!」などと書かれているのが謎だが、ともあれ相変わらずの絵馬師の画力と聖地パワーを堪能した。折しも土曜日の朝、部活に向かう地元の女子中学生が群がって絵馬を見ながらあーだこーだと言っているのが複雑な気分だったが……。
で。さっそく例によって記念写真を撮ろうとしたのだが、俺はここで重大なことに気がついた。なんと、我が愛機DP1のメモリーカードが入ってねえ……。いつかも仕事で似たようなことがあり、慌てて「写るンです」を買いに走ったものだが、ここは携帯でとりあえず済ませた。そして鷲宮神社から鷲宮市庁舎に至る道中でSDカードを売っている店を探したのだが……やはり田舎である。アキバ的文化が栄えているだけに、SDカードなどたやすく入手できると思ったのだが、1件目のカメラ屋にはそもそも置いておらず、2件目の電気店では512MBの古いモノに4千円あまりのお値段が。隔世の感とはまさにこのことである。まあ、結果として鷲宮市庁舎の前にあるサンクスで1GBモノを1400円あまりで入手できたのだが、商工会の皆様におかれてはぜひデジタルグッズの拡充を図っていただけると、よりいっそうの集客効果が望めるのではと思った次第。
そんなドタバタをしのぎながら、われわれ一行はいよいよ鷲宮市庁舎に到着した。するとどうだろう。駅前の閑散さが嘘のように人が集まっている。30数台におよぶ痛車の展示、居並ぶ屋台、そして痛車用のドレスアップツールや萌えグッズを販売するゾーンなど、およそ市庁舎の駐車場とは思えないラインナップがわれわれを圧倒した。軽く300人は視界に入ってきたのではないだろうか?
まずは痛車をひととおり鑑賞。すべての車にエントリーナンバーがつけられており、来場者が気に入ったモノに投票していくという趣向である。場所柄、らき☆すたをあしらったものが多かったのだが、もちろんハルヒやけいおん!、そしてリリカルなのはなど、そっち系の作品が網羅されている。痛くされている車の車種も多彩で、カローラフィールダーやシビック、クリッパーバンにはじまりステージアやアルファスパイダー、そしてRX-8やらロータスエリーゼやらBMW Z4に至るまでが激痛にさいなまれるカオス状態。1台、2台というレベルでは見たことがあるものの、ここまで取り揃えられるともはや単なる車ではなく、アートすら感じる。ただ、ここで印象に残った言葉がある。たしか、RX-8を見ていたときのこと。地元の方と思しきおばちゃん数名から、俺はこんな意見を求められた……「このシールって、あとで剥がせるのよね?」「(俺)ええ、多分……」おばちゃんにしてみれば、こんな高そうな車がずっと痛車のままであることは許せなかったのだろう。地元住民と痛車乗りの溝はいったいいつ埋まるのだろうか……。
その後、午前中はステージ上でのイベントもなく、それが始まる午後2時くらいまで時間を持て余してしまったわれわれ一行は、先ほどのSDカード(を忘れたので携帯でしか写真が撮れなかったこと)の恨みを晴らすべく、再び鷲宮神社へと向かった。道中の商店にはかならずといっていいほどらき☆すた関連のポスターが貼られ、なんでこんな街でSDカードが簡単に手に入らないのかという思いをふつふつと湧き上がらせつつ神社に帰還。写真を撮り直し、例の「大酉茶屋」で休憩をとることにした。
大酉茶屋といえば、ここの読者諸氏にとってはもはや説明不要(か!?)と思われるが、例のらき☆すたの主題歌で鳥居の脇にある茶屋のことである。何度も見かけてはいるのだが、実は初入店。中はとっても落ち着いた雰囲気。そこにアニメ臭がしなければ、(別にしてもいいのだが)とっても風情のある和風の建物である。そこで頼んだのは、題して「こなたぬき」。お察しだろうが、「こなた」と「たぬきうどん」を一体化したネーミングである。食後感は……ちょっと硬い感じ? 正直、もう少し何とかしていただきたいお味だったことは秘密にしておこう……。
そんなこんなで、再び鷲宮市庁舎に戻ったわれわれ一行。今度はステージ上で「鷲宮の中心で萌を叫ぶ」と題したイベントが行われるのだ。ルールは単純明快。エントリーされた20名の参加者が自ら感じる萌えやアニメキャラに対する思いについて叫び、その音量を測定した結果で順位が決まるもの。参加者は15歳から30歳代に至るまで多彩で、その叫びは「俺はロ●コンじゃないんだー! 好きになった人がたまたま小さかっただけだー!」「みゆき〜! 俺のために味噌汁を作ってくれー!!」などと痛さ全開。とても市庁舎で叫ぶには不謹慎すぎる内容に観衆は沸いていた。さらに、先述の痛車の投票結果発表や、鷲宮に関する○×クイズなどが続き、無事閉会となった。
その後、われわれはいつものごとく武蔵浦和に移動。もう3度目? となるつっちー邸で、つっちー殿の手によるバルサミコ酢をふんだんに使った酢豚を堪能した。なぜ、酢豚なのか? それはバルサミコ酢を使いたかったからだということしかできない……。そこからは後三条氏と、5年ぶり? となる成山和尚氏(つっちー殿のお知り合い)と合流し、gdgdな飲み会へと突入していった。締めはもちろん南浦和の歌王! 毎々セッティングしていただいているつっちー殿に心からお礼申し上げるとともに、お忙しい中参加してくださった2氏にも謹んでお礼申し上げたい。
なお、次回は8月22日! エクスタシーブックス御徒町オフィス(別名:CEOが気合いで買った中古マンション)を見せびらかす会! で僕と握手! 現在のところ2名の参加が確定しておりますが、あと数名ならって感じなので、何卒宜しくお願いいたします。 |