恍惚コラム...

第413回

 さて、だいぶ間が空いて恐縮だが、ひきつづき第36回しりとり専用掲示板オフ会における「ツンデレ百人一首(以下、ツンデレ)」そして「せんべい汁」をめぐる壮大なるストーリーについて綴ってゆきたい。前回はツンデレの購入に至るまでの話だったが、ここからはそれをつっちー邸に持ち込んでプレイし、そしてせんべい汁祭りになだれ込むまでの顛末について述べてみたい。

 2度目の訪問となるつっちー邸は、相変わらずモハベ砂漠なみの広さをたたえていた。われわれ一行は、これから食するせんべい汁の具材をテーブルの上に置き、しばし雑談。で、このツンデレをいつプレイしてやろうかと思案した。せんべい汁をエンジョイした後、適度に酒が回ってからやるのが盛り上がるんではなかろうかという意見が当初大勢を占めていたのだが、そこはツンデレの魔力。われわれは結局、息つく間もなくツンデレになだれこんでいった。手には「小江戸ビール」を携えて……。

 つっちー邸は現代のマンションらしく、基本的にはフローリング床が基本なのだが、その奥には和室が設けられている。この和室、普段はほとんど使用される機会がないそうなのだが、今回のプレイにはもってこいのルームである。いや、むしろツンデレをプレイするための間とも言えるかもしれない……。で、その真ん中に陣取って早速ツンデレのパッケージを開く俺。約20cm×14cm×3cmほどの箱に貼られたフィルムを剥がし、くぱぁと開いてみるとそこにはピンク系統の取り札とグリーン系統の読み札、そして1枚のCDが同梱されていた。札はそれぞれ100枚ずつ。で、すべての札にオリジナルキャラ(ですよね?)とツンデレ魂がこもったセリフが書いてあるのである。CDは何に使うのかといえば、この読み札を声優の釘宮理恵氏が読んだものが録音されていて、これをランダム再生することでしょっぱい漢たちのプレイをサポートするというものなのだ。これを書きながらあらためて思うのだが、この読み札をきちんと読んだうえでプレイしている人口はどの程度なのだろうか。それなりの声をもった人が読まなければ、ましてやしょっぱい漢たちが読んだのではまったく面白くも何ともないと思うのだが、如何だろう。まあ、この企画自体がCDを軸に成立していると言えなくもないのだが……。

 ひとしきりその眺めを楽しんだあと、100枚の札を畳の上に並べる俺たち。1枚あたりでは名刺よりも小さい札なのだが、100枚も並べると結構なスペースになる。そしてつっちー様が用意したノートPCに例のCDを挿入&ランダムプレイ。すると、まあ当然ではあるがツンデレボイスが発せられ、われわれはそれと同じ言葉が書いてある札を血眼になって探すのである。なお、ツンデレは「百人一首」というだけのことはあり、「上の句」と「下の句」から構成されている。つまり、普通のカルタのようにいきなり目標とする音(おん)から始まるのではなく、上の句から読み始めるので探すのに非常に時間がかかるのだ。普通の百人一首すらプレイしたことのない俺には結構な試練だったのだが、時間が経つにつれてコツがつかめてきた。それは何かと言えば、大体上の句でどのようなシチュエーションか、あるいはコスチュームかが分かるので、下の句を読み始める前にそれっぽい札を狙える、ということである。例えば、上の句が「うちの神社にお参りに来るなんてめずらしいじゃない? せっかくだからおみくじでも引いていけば? はい……どう何が出た?」というものであれば、必然的に巫女さんの絵が描いてある札に目星がつけられるということである(参考までに、これに対応する下の句は「小吉ね。何をやっても冴えないわね。えっと……恋愛運は、っと『あなたの運命の人は近くにいます』って書いてあるね? へぇ……ほ、本当に近くにいるかもよ……」である。もちろん、取り札にはこの部分しか書いていない)。シチュエーションによってはまったく想像できないものも多いのだが、この部分を制するか否かで戦果はだいぶ変わってくることだろう。

 プレイ中、後三条氏のダッシュがすごかった。あれよあれよという間に札をゲットしていき、さすがと思わされた。一方、CDプレーヤー代わりのノートPCを操作しているつっちー様は圧倒的に不利な立場に。申し訳ない……。で、俺はといえば当初「上の句」「下の句」システムに戸惑い、イマイチだったのだが先述のコツをつかんでからはなかなかいい感じに。で、気づいてみれば後三条氏に2枚の差をつけ優勝! 晴れて「第1回 武蔵浦和杯」(謎)の栄誉に浴することになった。で、賞品はつっちー様提供によるデコポン。あの柑橘類のデコポン。持って帰っていただいたが、かなりの美味。この場を借りて改めてお礼申し上げたい。

 さて、ひとしきりツンデレをプレイしたあと、俺たちはつっちー様の調理によるせんべい汁およびスクランブルエッグ、そしてその他いくつかの料理をいただいた。俺と後三条氏はすっかりお客様状態で申し訳なかったのであるが、昨秋以来のせんべい汁はの味は格別。もはや幣サイトでせんべい汁に関する説明は不要であろう。青森が誇るB級グルメの味を、これからも出会う人々に広めていきたい、そう思わされた。あまりの材料の多さにかなり余らせてしまったのが残念と言えば残念だが、これはもっと多くの人にご参集いただくということで……。何度でも言おう。せんべい汁LOVE。

 その後、満腹になった俺たちはしばらくの間つっちー邸をまったりと堪能。ツンデレと同じメーカーから発売されているCD「テストに出るっ! 日本の歴史年表」「テストに出るっ! 世界の偉人物語」を聞いてみたり、はたまた世界の亀山工場で作られた液晶テレビの画質に衝撃を受けたり、窓から眺める関東平野にビビったりした。

 そして、本格的に夜。実は最後までつっちー邸で過ごそうかという話もあったのだが、そこはしり掲オフ会のクオリティーである。辛抱たまらず武蔵浦和から南浦和までタクシーを走らせ、カラオケボックスへ。そこから俺たちがリモコンの履歴をどれだけ汚しまくってきたかは想像に難くないであろう。そして南浦和の夜は更けていった……右も左もみんな埼玉。

 と、いうわけで今回もつつがなく開催できたオフ会。つっちー様と後三条様に、この場をお借りして深謝したい。……と、オフ会話もここまでかと思いきや、次回はさる5月5日に突発的に開催された「第37回しりとり専用掲示板オフ会 in春日部&さいたま」の顛末についてお伝えすることになった。ええ。ホント突然だったんですが、こちらも超盛り上がりましたんで、お楽しみに! 次回は再来週あたりになると思います……。



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