第409回
さる2月21日(土)、第35回しりとり専用掲示板オフ会が挙行された。今回は、湯島やら駒込やらを歩き回り、シメに秋葉原のはずれの居酒屋で飲むというコース。参加者は、前半はつっちー殿と俺、そして夕方からの飲み会から後三条氏が参戦というかたち。それでは以下に、当日の顛末をお伝えしたい。 当日、朝の集合場所は上野御徒町駅。例によってつっちー殿の立案されたコースで、俺も当日の面白さを堪能するために詳しい行き先は聞かないことにしているのだが、まず訪れたのは湯島天神。勤め先から歩いて15分ほどの距離にあり、しかも全国的に有名な神社にもかかわらず訪れるのは初めてな俺。時はまさに梅祭りの最中、さらに合格祈願のラストスパートといったところで朝から多数の参拝客がつめかけていた。ただ、梅祭りを堪能するには少し早かったようで、まだ固めのつぼみもちらほらと……。しかも、掛けてある絵馬に込められた願い事も某鷲宮の神社とはちがって非常に堅め。ん〜、さすがに学問の神様の神社は違うのである。ここでつっちー殿は数年前に入手したというお札を返納し、新しいものにチェンジ。こうした習慣の全然ない俺にとって、非常に新鮮に映ったのだった。 そこから歩いて向かったのは神田明神。だんだん自分の勤め先に近くなるのが難点(爆)なのだが、ここにもまだ踏み入れたことのない俺のこと、喜んでついていった。都心の真ん中にこんな静けさが……とかいう普通の感想はともかく、ここの売店で売っていた一冊の本に俺たち一行は釘づけになった。その本とは、「巫女さん入門 初級編」(神田明神監修,朝日新聞出版刊)。さすが秋葉原に程近い神社なのである。こんな本を監修してしまうのか……と思いながら見本誌を開いてみると、神道の基本からその仕組み、そして巫女としての心得や巫女インタビューまでが掲載されたいたって真面目な本で、どうリアクションしてよいやら、である。話のネタに1冊とも思ったが、でもやっぱり先を急ぐことにした。 この後は、つっちー殿おすすめの蕎麦屋に向かった。神田明神から湯島天神の方向に戻る坂道の半ばにあるその蕎麦屋は、「古式蕎麦」で有名らしい。ここまでのルートがあまりにもスムーズに来てしまったため、オープン前の店の前でしばし一服していると、開店準備をしていた店員さんがわれわれを迎え入れてくれた。小ぢんまりとした店内がプレミア感高し。さっそく古式蕎麦を注文し、待つことしばし。出てきたのは、あまりにも黒い蕎麦だったのだが……、これが大根の絞り汁&醤油だけのタレと非常によくマッチング。蕎麦自体も10割&甘皮を除去していないワイルドなテイスト。硬い、といってしまえばそれまでなのだが、これまでに食べたことのない食感でクセになる。これはなかなかいい店を教えていただいたと感慨しきりである。 そして食後。われわれは再び上野方向に戻り、上野公園を縦断して谷中方向を目指した。お目当ては、その辺りに散在する猫スポット。どうもこの周辺は好事家に人気のゾーンらしく、ガイドブックなどにも紹介されることが多いらしい。まず最初に到着したのは、2階建ての木造家屋を改造した猫雑貨&喫茶の店。すでに店内は満員状態で、さらに店の前には和服姿のご婦人が並び、続々と入店していく。われわれも負けじと入店すると、さっそく猫グッズだらけの洗礼を受けた。置物やら絵やらキーホルダーやら、すべてが猫づくし。愛猫家にはたまらない環境である。で、そのまま奥のほうに足を踏み入れると、もと民家だったところに卓袱台が数台置かれ、そのまま喫茶店状態に……。できればお茶したかったところなのだが、この人口密度には脱帽である。恐ろしきかな猫雑貨店……。 そしてわれわれはもう一件の猫カフェに攻め入った。今度は雑貨などは置いておらず、普通の猫カフェである。入店すると、まずは猫がどうというより50代のおじさま2人がカウンターに立っているところに驚き。猫カフェといえばアラフォーのお嬢様がやっているというイメージがあるだけに、そこで度肝を抜かれた。そしてコーヒーを注文し、しばし猫の動きを楽しむ。先客にはカップルがいて、いろいろと注文でもめていそうな点が気になったのだが、それもまた味といえよう。その後には日本人2名、留学生風情2名の集団が入ってきたりして、6畳あまりの店内は終始大騒ぎであった。そのフランス人っぽいお姉さんの首にヤシカの二眼レフがぶら下がっているのもまた一興であった。 そこから、ある猫ギャラリーを見物し、向かったのは谷中銀座。名前も場所も有名なのだが、ここもまた猫スポットなのだそうである。見ると、たしかに野良猫らしきものがぞろぞろと……写真を撮る人あり、何とか猫と戯れようとする人ありで、なかなかの風情である。ただ、「猫に餌をやって放置しないでください ここの猫はすでに餌をもらっています」という張り紙にはなかなか考えさせられるものがあったが……。やはり、何事もマナーが大切なのである。 猫スポットを抜け、谷中銀座に入る。すると、「テレビで取り上げられました!」的な張り紙のオンパレード。いろいろな芸能人が、そこで売られている食べ物を頬ばっている写真がそこここに貼られていて、いままで意識していなかったもののやはり有名なところなのであった。で、われわれが攻めたのはある揚げ物の店。普通のコロッケ30円、メンチカツ80円(確か)、焼きおにぎり80円……などのほか、豊富なバリエーションのすべてが激安。それを食しながら歩くのもまたオツであった。 そして再び上野に戻る俺たち。ここまでで、もう軽く10数キロは歩いたのではないだろうか……。このくたびれたボディーにはなかなかキツイものがあったが、だがそれがいい。ぶらぶらと、途中台湾生まれのスイーツ(笑)なぞを食しながら上野公園まで戻った次第。そして山手線に乗り、秋葉原に至った。 後三条殿との待ち合わせは18時30分だったのだが、秋葉原に着いたのは、たしか16時過ぎ。そこでわれわれは、はからずも秋葉原を堪能することになった。秋葉原は実に奥が深い。来るたびに違う貌を見せてくれる。東京アニメセンター、サンコーレアモノショップ、アソビットシティー……など、行くところはいつも大して変わらないのだが、まあ何というかともかく飽きないのである。あまりに時間が余ったので交通博物館の跡地に行ってみたり、はたまたルノアールで時間をつぶしたり、そうこうしているうちにあっという間に約束の時間がやってきた。 後三条殿と合流して向かったのは、末広町の先にある居酒屋。つっちー様が以前紹介されてやってきたことのあるというこの店は、安さとボリュームが売り。どれを頼んでもとってもリーズナブルなのだが、とくに驚きだったのが「鬼盛り天ぷら」。この盛りはまさに鬼であった……。詳細を知りたい方はぜひメール下さい。そこで日々の四方山話に花を咲かせ、シメはもちろんカラオケである。カラオケに非常なこだわりのあるわれわれのこと、店選びには慎重を期したのだが、ここではあえてヨドバシの裏のカラオケ館は選ばず、御徒町のパセラに闖入。さんざん飲んだあげくに飲み放題を注文。しかも、秋葉原で仕入れたキワモノドリンク群を机の上に広げていたら店員さんに怒られた……。まあ、それもよい思い出である。履歴で後の客をビビらせることを目標に、3時間のカラオケ三昧……。そして御徒町ナイトは更けていったのである。 文末ながら、毎回企画を立案してくださるつっちー殿にこころから感謝申し上げたい。そして……次回は4月! 次回は、今回のメンツが昨秋の青森でハマった「せんべい鍋」をさいたまで再現!! 本当にデリシャスなので、食べたことのある方もそうでない方もひ●まり荘で待ってます(爆)! きっと見に来てくださいね! |