第40回

 いやぁー、このコーナー40回目ですぜ、ダンナ。40回と言う事は40週間!40週間っていうことは9ヶ月くらいかなあ?よくもまあココまでやって来れたもんだと我ながら思います。これも偏に読者の皆様のオカゲ!これからも愛して叱ってやって下され<何言ってんだ>俺。

 さてさて、めっきり寒くなって参りましたなあ。もう今年は夏が長くって、日本も常夏の国の仲間入りかと危惧し、全然冬物を出してなかったらいきなし寒くなってやんの。ザマーミロ>俺。この時期は何かとおセンチになっていけませんな。でも、かくいう俺は10月生まれの秋の申し子なもんで、秋は大好きなんですわ。でも夏も好き。春もイイぜ!でも冬は勘弁な。寒いから。もうマジで寒いのダメなんすよ、俺。体脂肪率が低すぎるんだろうか(何か流行りのマシンで測ったら8%!だったことがあった)。人間、やっぱり何事も中庸がよろしいようで・・・。
 寒くなると、風に匂いがつくような感じがする。夏には感じられない、風の匂い。夏には夏で草いきれの匂いとか、夕立の前の湿気の匂いなんかがあるのだが、冬には特別のそれがあるような気が毎年するのだな。何かこう、圧縮されたというか、重みがあるというか、そんな風情の冬の空気が好きなのだ。寒いのは嫌いだけど、これはOK。今ふと思ったのだが、秋冬が寂しいのって、日が短くなるからなのかな・・・。人間日光に当たらないと鬱になると言いますからなあ。うつ病の治療に光療法なんてのがあることを考えると、これもあながち間違っていないと思うのだが如何なものか。ああ、それにしてもおセンチな最近の俺なのだった。街燈が灯ったら家に帰って来い、なんて親の言いつけを急に思い出したりする。これも冬の始まりなのだろう。そう思うと人間も所詮動物の一種なのだな、という思いが強くなる。季節に応じた体になるように自然がきっと命じているのだ。冬眠に入る動物や、落葉する木々と同じように・・・。

 何だか40回記念なのに辛気臭い話になっちゃったわねえ。てなわけでオマケ↓。あの漱石の「我が輩は猫である」を会話風にアレンジ(爆)。来週もヨロシク!!

めぐみ「(見るに見かねて)吾輩は猫である(発狂)」
植木職人「(何気なく)名前はまだ無い」
岡田部長「(突然飛び出すと)どこで生れたかとんと見当がつかぬ(悲鳴)」
岡田部長「何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している(発狂)」
リンダ「(鼻毛を抜きながら)吾輩はここで始めて人間というものを見た(発狂)」
蘆原将軍「(信じられない、といった面もちで)しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ(悲鳴)」
岡田部長「この書生というのは時々我々を捕えて煮て食うという話である(爆笑)」
岡田部長「(鼻毛を抜きながら)しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった(泣)」
リア王「(はげしく首をふって)ただ彼の掌に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである(悲鳴)」
ヘンリー「(見るに見かねて)掌の上で少し落ちついて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始であろう(爆笑)」
リア王「(何気なく)この時妙なものだと思った感じが今でも残っている(発狂)」
謎の男「(気弱く)第一毛をもって装飾されべきはずの顔がつるつるしてまるで薬缶だ(笑)」
岡田部長「(眉をひそめて)その後猫にもだいぶ逢ったがこんな片輪には一度も出会わした事がない」
鈴木「(溜息をついて)のみならず顔の真中があまりに突起している」
リア王「(振り向きざまに)そうしてその穴の中から時々ぷうぷうと煙を吹く(悲鳴)」
ヘルベルト男爵「(突然起きあがって)どうも咽せぽくて実に弱った(笑)」
おシゲ「(顔をしかめて)これが人間の飲む煙草というものである事はようやくこの頃知った(怒)」
謎の男「(突然飛び出すと)この書生の掌の裏でしばらくはよい心持に坐っておったが、しばらくすると非常な速力で運転し始めた(怒)」
ヘルベルト男爵「(はげしく首をふって)書生が動くのか自分だけが動くのか分らないが無暗に眼が廻る(爆笑)」
リンダ「(たたきつけるように)胸が悪くなる」
岡田部長「(信じられない、といった面もちで)到底助からないと思っていると、どさりと音がして眼から火が出た」
リンダ「それまでは記憶しているがあとは何の事やらいくら考え出そうとしても分らない(怒)」
鈴木「(振り向きざまに)ふと気が付いて見ると書生はいない(怒)」
通行人「(鼻毛を抜きながら)たくさんおった兄弟が一疋も見えぬ」
通行人「(溜息をついて)肝心の母親さえ姿を隠してしまった」
イネ「(気弱く)その上今までの所とは違って無暗に明るい(笑)」
ヘンリー「(たたきつけるように)眼を明いていられぬくらいだ(笑)」
イネ「(眉をひそめて)はてな何でも容子がおかしいと、のそのそ這い出して見ると非常に痛い」
謎の男「(何気なく)吾輩は藁の上から急に笹原の中へ棄てられたのである」
リア王「(気弱く)ようやくの思いで笹原を這い出すと向うに大きな池がある」
蘆原将軍「(はげしく首をふって)吾輩は池の前に坐ってどうしたらよかろうと考えて見た(爆笑)」
植木職人「(振り向きざまに)別にこれという分別も出ない(笑)」
鈴木「しばらくして泣いたら書生がまた迎に来てくれるかと考え付いた」
鈴木「(大笑いしつつ)ニャー、ニャーと試みにやって見たが誰も来ない(笑)」
鈴木「(溜息をついて)そのうち池の上をさらさらと風が渡って日が暮れかかる」
おシゲ「(恥じらいに頬をそめつつ)腹が非常に減って来た」
通行人「(鼻毛を抜きながら)泣きたくても声が出ない(笑)」
通行人「(顔をしかめて)仕方がない、何でもよいから食物のある所まであるこうと決心をしてそろりそろりと池を左りに廻り始めた(泣)」
謎の男「(信じられない、といった面もちで)どうも非常に苦しい」
おシゲ「(眉をひそめて)そこを我慢して無理やりに這って行くとようやくの事で何となく人間臭い所へ出た(泣)」
蘆原将軍「(気弱く)ここへ這入ったら、どうにかなると思って竹垣の崩れた穴から、とある邸内にもぐり込んだ(爆笑)」
リンダ「(たたきつけるように)縁は不思議なもので、もしこの竹垣が破れていなかったなら、吾輩はついに路傍に餓死したかも知れんのである」
ヘルベルト男爵「(大笑いしつつ)一樹の蔭とはよく云ったものだ(笑)」
植木職人「この垣根の穴は今日に至るまで吾輩が隣家の三毛を訪問する時の通路になっている(笑)」
岡田部長「(死んだふりのまま)さて邸へは忍び込んだもののこれから先どうして善いか分らない」
リア王「(大笑いしつつ)そのうちに暗くなる、腹は減る、寒さは寒し、雨が降って来るという始末でもう一刻の猶予が出来なくなった」
めぐみ「(鼻毛を抜きながら)仕方がないからとにかく明るくて暖かそうな方へ方へとあるいて行く」
イネ「今から考えるとその時はすでに家の内に這入っておったのだ(激笑)」
謎の男「(わきのニオイをかぎながら)ここで吾輩は彼の書生以外の人間を再び見るべき機会に遭遇したのである」
イネ「(眉をひそめて)第一に逢ったのがおさんである(爆笑)」
岡田部長「(恥じらいに頬をそめつつ)これは前の書生より一層乱暴な方で吾輩を見るや否やいきなり頸筋をつかんで表へ抛り出した」
めぐみ「(信じられない、といった面もちで)いやこれは駄目だと思ったから眼をねぶって運を天に任せていた」
リンダ「(顔をしかめて)しかしひもじいのと寒いのにはどうしても我慢が出来ん(笑)」
京子「吾輩は再びおさんの隙を見て台所へ這い上った(怒)」
鈴木「(たたきつけるように)すると間もなくまた投げ出された」
鈴木「(眉をひそめて)吾輩は投げ出されては這い上り、這い上っては投げ出され、何でも同じ事を四五遍繰り返したのを記憶している(苦笑)」
イネ「(何気なく)その時におさんと云う者はつくづくいやになった」
蘆原将軍「(見るに見かねて)この間おさんの三馬を偸んでこの返報をしてやってから、やっと胸の痞が下りた(笑)」
鈴木「(大笑いしつつ)吾輩が最後につまみ出されようとしたときに、この家の主人が騒々しい何だといいながら出て来た(苦笑)」
リンダ「(鼻毛を抜きながら)下女は吾輩をぶら下げて主人の方へ向けてこの宿なしの小猫がいくら出しても出しても御台所へ上って来て困りますという」
謎の男「(突然飛び出すと)主人は鼻の下の黒い毛を撚りながら吾輩の顔をしばらく眺めておったが、やがてそんなら内へ置いてやれといったまま奥へ這入ってしまった(笑)」
めぐみ「(死んだふりのまま)主人はあまり口を聞かぬ人と見えた(笑)」
通行人「(いや、まだ信じられない、といった面もちで)下女は口惜しそうに吾輩を台所へ抛り出した(怒)」
通行人「(たたきつけるように)かくして吾輩はついにこの家を自分の住家と極める事にしたのである(怒)」
(後略)




 

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