恍惚コラム...

第361回

 もうすっかり定番の書き出しとなってしまったが、今週もまた徹夜明けな俺である。ここまで来るともう何の違和感もなく夜明け(といっても昼前だが)の埼京線に乗れてしまうし、深夜に食べるなか卯の親子丼の味にもすっかり慣れ親しんだ。人の仕事量のキャパシティーを増やす、徹夜バンザイ。昼間の喧噪を避け、ひたすら原稿の校正に向かうこのひそかな楽しみ……いや、これは皮肉で言っているのではなく、昼間は電話はかかってくるわ人と会わねばならないわで腰を据えて原稿を読むことがままならないのである。昨日も、朝イチで某告別式に参列し、午後3時には某大学に原稿を届けに行き、午後7時には某先生のところで原稿の打ち合わせをしなければならなかったのだ。で、会社に戻ってきたのは午後11時30分。人間が変えることができないのは、ともあれ1日が24時間であるという自然の摂理である。凡人は、少しでも長く起きて仕事する時間を確保しなければならないのだ。

 さて、そういった理由から夜な夜なWindows+Indesignの前でああでもない、こうでもないと言っている俺なのだが、最近になってどうして俺がWindowsを使うと疲れるのかという理由が分かってきたのである。

 かねてよりアンチWindowsな論陣を張ってきた俺のこと。いつもはMacOSの使いやすさやハードウェアとの一体感を軸にWindowsを責めてきた俺なのだが、どうも最近左手の小指に違和感を感じるのである。筋肉痛というか、筋違いというか……。編集作業というのは、切った貼った(コピー&ペースト)の繰り返しである。また、パソコンで作業をする上で最大の恩恵ともいえる「アンドゥ」作業も数限りなく行っている。Windowsには「右クリック」(まあ最近のMacも2ボタンマウスを採用しているが)があり、マウスの右ボタンを押せばいつでもメニュー(正式名称は不知)が表示されてそこから上述の作業を行うことができるのだが、やはり作業時間短縮のためにはショートカットキーを駆使することとなる。曰く、「Ctrl+c」「Ctrl+v」「Ctrl+z」という2つのキーの組み合わせを使用しまくるのである。で、俺が小指に違和感を感じるのはそうした時なのだ。左手のホームポジションである「f」のキーに人差し指を置いたまま小指で「Ctrl」キーを押すと、どうも小指が痛いのである。当初は俺の姿勢や指使いが悪いのかと思ってきちんと押すように努めたのだが、その痛さはなかなか改善されない。あまりに痛いときには小指を折り曲げて第二関節で押してみたり、さらに辛いときには仕方なく左手を動かして親指で押してみたりするのだが、どうして使用頻度の高い「Ctrl」キーがあんな辺鄙な、キーボードの左下隅に配置されているのだろうか。本当に小指が痛くて仕方ないのである。

 Macでは、この「Ctrl」キーにあたる 「Command」キーはスペースキーの2つ左隣、「英数」キーのすぐ左隣に配置されている(Windowsなら「Alt」キーがある位置か)。この位置ならば、「command(=control)」キーを親指で押しつつ「c」「z」「v」を人差し指で押すことができる。これは疲れない。長年この位置に親しんできた俺にとり、Windowsのキーボード配置は小指に対する試練以外の何物でもないのだ。ちなみに、Macのキーボード上でWindowsの「Ctrl」にあたる位置には「Capslock」という使用頻度の低いキーが置かれている。Appleは、ラーメンズを使って円グラフがどうとかウイルスがどうとか言っている場合ではない。今こそこの素晴らしいキー配置を世に啓蒙し、Macの優位性を世に広めるがよい。

 それにしても、せめて「Ctrl」キーと「Alt」キーの位置を入れ替えるようなソフトは出ていないものだろうか。ちょっと探してみます……。なお、来週は日曜も仕事なので、更新はお休みすると思います……(orz



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