恍惚コラム...

第339回

 秋もいよいよ深まってきた昨今。先週書いたとおり、俺の忙しさは相変わらず最高潮である。春が来ようが秋が来ようが、このベージュ色の巨塔の中では日々熱い戦いが繰り広げられ、気付けば9〜21時が定時だと身体に思いこませている俺がいる。一応定時は18時15分ということになっているのだが、それどおりに帰る社員は全体の1割ほどしかいないのが俺の勤め先。以下、19時には帰るタイプの人が4割、20時には、というのが4割、そして21時派が1割、残りの1割は終電上等・毎晩22時〜の人々だ。それを思えば俺もまだまだ甘ちゃんなのだが、何か大切なものを置き去りにしている感もなくはない。

 こういうスケジュールで生活していると、いきおいカネを使うことでしか自分の欲求を果たせなくなるものだ。俺はまだ既婚者だからいいようなものの、ひとり暮らしでこの状態になったら洗濯はクリーニング店に出すであろうし、食事は当然外食。何かめんどくさいから支払いはすべてカードで……という世界が繰り広げられることだろう。話は変わるが、先日所用でタクシーに乗ったら「世帯年収700万円以上の方は家事代行サービスを利用しましょう!」というビラが目の前に置いてあって驚いた。世の中はもうそういう時代なのか……。もはや陳腐な言葉かもしれないが「格差社会」という言葉が頭の中をよぎる。ともあれ、それほどまでには稼いでいないし、(今のところ)専業主婦を養っている俺のこと。生活が破綻しない範囲でほどほどに散財し、ようやくストレスを解消しているところなのである。時間があればもっとこのサイトにも手をかけられるだろうし、もっといろいろな事を書いていけると思うのだが……。

 と、いうわけで一昨日来の俺は自分でもあきれるほどの散財ぶりなのである。某友人からEOS-1D(2001年発売の初代)をレンズ付きでえわわわわ円で買い取ってみたり、先日発売された80GBのiPodにオプションをフル装備しておえわわわ円で大人買いしてみたり、そのEOSのバッテリーがへたっていると見るや純正バッテリーをぬうゆわわ円で普通に買ってみたり……いくら臨時収入があったとはいえ、さすがに自分でも怖いくらいの遣いっぷりだ。しかも、昨日は例の国民年金の未払い分をぬよふぬわわ円振り込んでしまった(数値はかなキーボードの配列を参照)。ちなみにこの未払い分はまだうわわわわわ円も残っているという……。

 あれば遣う。なければ遣わない。何かどこかのカード会社のキャッチフレーズのようだが、もったいなくもこんな遣い方ができるのはやはり冒頭に書いたように働いているおかげなのである。しかし、こんなに遣ったら手許には何も残らず、結局スローライフでも何でも同じこと。人の幸せも不幸も、足して引いたら誰もが同じ……という話を昔書いたが、これはお金についてもあてはまることなのではないだろうか。もっと何か書こうと思ったが、どうもうまくまとまったようなので今回はこれで〆。



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