恍惚コラム...

第311回

 報告が1週間遅れてしまったが、今週こそは過日行われた第21回しりとり専用掲示板オフ会のお話をさせていただく。何度も申し上げるのは恐縮だが、日曜の昼間開催なのが敗因なのか、それともしりとり人口の低迷が問題なのか、参加者は俺とつっちー殿の2名のみ。われわれはこの教訓を生かし、次回はごく当たり前の飲み会を企画することとさせていただいたので、お忙しい皆様にもぜひご参加いただきたいと思うのである。ちなみに時期としては来る6月を予定。ぜひともよしなに……。

 さて、今回はオフ会史上2回目となる、男同士が裸体を晒しあうオフ会となった。普段の鍛錬によって鍛え上げられた熱いボディーを見せつけあい、ひたすら筋肉談義に花を咲かす……といったことは断じてなく、むしろ三十路を過ぎてたるんでいく一方のボディーを“スーパー銭湯「彩香の湯」@戸田公園”でつっちー様に披露する会となったのである。

 スーパー銭湯の類に客として行ったことのない俺である。前職の清掃業時代、ふじみ野のスーパー銭湯に2日連続で午前0時入りし、そのまま徹夜でエアコンの分解清掃に駆り出されたことはあったのだが、まあ客として行くならばすばらしい所だ。1,000円あまりで露天風呂をはじめとする数種の風呂を堪能でき、さらにはサウナにも入り放題なのだから、駐車場が満車だったのも蓋し納得である。

 こうした経緯から、俺たちは日曜日の戸田公園駅に降り立ったのだった。ベッドタウンの日曜の駅は閑散としていて、その銭湯に向かう送迎バス乗り場にもまったく人影が見あたらない。それでもまあ俺たちは世間話で20分あまりを潰し、あとから続々とやってきた年配の人々とマイクロバスに乗り込んだ。

 バスの中ではもちろん最後部座席に座る。なぜだか知らないが、ただ揺れが大きくなるだけの後部座席に座りたがるのは今も昔も変わらない習性だ。近いようでいながら、実はまったく縁のなかった戸田公園界隈の景色が車窓に流れていく。傍らではつっちー氏が今度の週末に出るという一人旅のプランを聞かせてくれた。例の深夜番組のキャラ発祥の地に行かれるそうなのだが、土産話が今から楽しみである。ここではあえて詳述しないが、このキーワードだけでどのような話だか分かった方には「マスター」の称号を与えたいと思う(謎

 10分も揺られないうちに、バスは目的地に到着。年配の方々と一緒に下車すると、いかにもな雰囲気の建物が目に入る。先述したが、一度行ってみたかったのだ。スーパー銭湯。その多くが郊外にあるため、マイカーがあるか、もしくはこうした機会でもなければ来られなかったと思うのだ。あらためて今回の企画を立案してくださったつっちー様にお礼を申し上げたい。

 風呂である。ただ、こうした銭湯の類は家庭でのそれと違い、スケールの楽しみと選択の楽しさがある。俺たちは他愛もない話をしつつボディーを洗い、目の前にある風呂から順繰りに入浴していった。薬湯やら何やら、なにしろ7種類あまりもあるのである。バイキングの店で食べ過ぎるのと同様、俺たちも1時間あまりにわたって昼風呂を堪能した。露天風呂のところに置いてあるベンチで寝転がる男の玉ウラが見えたのにはさすがに閉口したが、すっかりいい感じになって風呂から上がったのだった。

 それからは併設の食堂で昼間からビールを堪能した。発汗によって数百グラム(?)減った体重を戻すことを本能が求めているのだろう。俺たちはプラズマテレビに映る「ウチくる?」に突っ込みを入れながら、あるいは目の前の枝豆を見つめながら、これまた世間話に花を咲かせた。こうして半年に一度程度しか会わない人といて間が持つのはひとえにインターネットのなせる業だろう。6年以上も、毎日一言ずつメッセージを交わしているなんて、倦怠期のカップルならばとっくに破綻しているはずだ。ジョッキが空いた。上尾市内で作っているという清酒の瓶も空いた。それでもまだ午後2時前―俺たちはこの贅沢な日曜の昼間をこれからどう過ごすか話し合った。

 結果、俺たちは大宮に向かうことにした。ビックカメラをひやかし、ソフマップをそぞろ歩いたのである。俺としては普段、嫁さんをむりやり連行してはひんしゅくを買っている両店。男同士の利点がここに極まった。こう見えて実は友達の少ない俺のことである。やっぱりこういう店は漢どもと来るべきなのだなぁ、ということを痛感した。

 そこでまた数時間を費やし、俺たちは飲み直しとしていづみやに向かった。2階席は相変わらず閉店中だが、1階はまだまだ健在。午後5時すぎだというのにほぼ満席の店内には立ち飲みのダンディズムが横溢していた。幅50cm程度の長机にもかかわらず、見知らぬ客と向かい合わせに座らされるのはさすがいづみやだ。ここではさっそく名物のモツ煮を注文。娘盛りを軽く50年は過ぎていそうなお姉さんが持ってきたモツ煮は記憶以上の味に進化していた。軽く仕事の話。部外者にだから話せることがある。瓶ビールにチューハイ、はじめから水で割られているウイスキー。俺たちは当然のように“笑点”が流れているテレビを見守り、大宮の夜は更けていった……。

 こういった具合の第21回しりとり専用掲示板オフ会であった。次回は冒頭に書いたとおりの段取りですので、今回お越しでない皆様にはぜひ! とお願いしてこの稿を終わりたいと思う。あらためて、つっちー殿にはお礼を申し上げます。



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