今や、原稿を書くにもどこかに行くにも「検索」するという行為が欠かせなくなった。これは当然インターネット上の情報を検索するという意味であるが、仕事でもプライベートでも、ちょっと英文のスペルに迷えば検索し、時候の挨拶に悩めば検索し、もちろん見知らぬ土地に行くときの路線検索は欠かせないものだ。きっと、読者の皆様にとっても同じにちがいない。その場でパソコンの画面に知りたいことを入力すれば即座に答えが返ってきてしまうのだから、これはこれで有り難いような、そうでないような気持ちでいっぱいである。ネットの力で何事にも半可通になれる現代、ますますオリジナリティにあふれた思考が求められることは言うまでもない。
とまあ何だか中途半端に話がまとまってしまったのだが、今日書きたかったのはこんな話ではない。確かに検索の話ではあるのだが、今日はインターネット黎明期からの定番である「自分の名前検索」に本気でチャレンジしてみたいと思うのだ。まだGoogleなどなかった90年代中盤、人類ははじめて「サーチエンジン」なるものと遭遇した。未知なるインターネット世界への扉として華々しく登場したサーチエンジンではあったが、当時のネット界はまだまだ個人サイトが主流であり、まさに玉石混淆のカオス状態。商用で使えるサイトはほとんどなかったし、音楽配信もネット通販もまだまだ緒についたばかりだったのだ。一部の好きものどもが一生懸命Yahoo!のディレクトリに掲載してもらうべく血道をあげていた当時、やはり探したくなるのは自分の名前。最近ではもうネットにないものはほとんどなくなり、ただただ実用にのみ使われるサーチエンジンであるが、昔の人はそれはもう自分の名前を検索しまくりだったのだ。
このサイトも黎明期には「若林茂樹」という本名でかなり上位にヒットしていたのだが、同姓同名さんの台頭によりずいぶん下位にランクされるようになってしまった。そこで今日は、ネット界におけるドッペルゲンガーを探しに行くことにする。自分の名前検索なんて数年ぶりだな……。使用するのはもちろんGoogle。間にスペースなど入れず、直接入力してみた。
―結果、ヒット数は123件。昔はもっとヒットしていたような気もするのだが、あまり大量にヒットしても気持ち悪いのでこれはこれでいいのではないか。全部紹介するのもアレなので、めぼしいものをピックアップしてみる(順位はヒット順、2005年8月7日現在、リンク切れの節は平にご容赦を)。
「1位:『若林茂樹』」
http://www.jmdb.ne.jp/person/p0162980.htm
そのものずばり、若林茂樹である。どうやら1920〜60年代に活躍(?)した俳優のようなのだが、詳細はまったく不知。映画のタイトルと出演者だけがテキストで地味につづられている。せめてどんな顔なのか見てみたかったが……。
「2位:ショップ情報」
https://www.animate-shop.jp/webshop70/ shopinfo/ctc/+/shc/0/backURL/+webshop70+commodity_param
(なぜか直リンできないので、ここからご覧下さい)
何と!アニメイトWeb通販の代表者が若林茂樹氏(爆)。これは知らなかったわ〜……。何だか他人事とは思えないんだが、とりあえず頑張っていただきたいものである。
「4位:男子トラック」
http://www.geocities.co.jp/Athlete-Olympia/8023/dokkyoranktrackmen.htm
獨協大学陸上部の若林茂樹氏が男子1500メートルで4位に!(4分4秒05)まったく運動のできない(する気もない)俺の同姓同名さんがこんなところでアスリート魂を発揮しているなんて嬉しいではないか。1500メートルか……15メートルくらいなら相手になってやってもよいのだが……。
「8位:金沢中警察署協議会」
http://www.ishikawa-kouaniinkai.jp/kyo/naka.html
平成17年4月19日(火)、金沢中警察署で開催された協議会にて若林茂樹氏が会長に選出される!客引き対策にこれからも邁進していただきたいものです。署長じゃないのがちょっと残念なり……。
「9位:現場レポート 特別版」
http://www.hazama.co.jp/japanese/hazamag/genbarepo/0405/genbarepo01.html
あの間(はざま)組が、京都の堀川病院外来センター新築工事に携わったときの所長さんが若林茂樹氏!「病院建築には、お客様のニーズを先取りし、こちらからもアドバイスをして反映させていくことが大事。だって、図面をきっちり見てるのは施工屋ですからね!」という頼もしいお言葉もあり。ページ下方の本人、ちょっといい男。
「17位:コンピュータに勝てますか? 〜コンピュータ将棋4〜」
http://www.urban.ne.jp/home/khf07332/shogi/comp4.htm
どうやらコンピュータ将棋の分野にも進出していた若林茂樹氏。1994年12月4日(日)、シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル&タワーズにPC-9821Xn(Pentium 90Mhz)を持ち込んで善戦するも16位に終わったらしい。……読んでても全然意味が分からないのですけどね。
「20位:三重県議会・会派と選挙」
http://members.at.infoseek.co.jp/tohazugatali/seiji/2003mie.html
非常に見づらいページなのだが、終盤に若林茂樹氏(50)が安芸郡で落選したことが記されている。結構僅差なのが惜しい!
まあ、人に話して面白いのはこのくらいまでだろうか。この他にもどこかの博物館の管理部長だとか、某大学のOBとかにもいるようなので今後とも目が離せない。うだる暑さのなか、夏休みの一人遊びはコレで決まり!皆様もなにか面白い検索結果に出会ったら教えて下さいませ! |