(ご注意)本稿は、昨日(04年10月23日)午後4時頃執筆されたものです。今般の中越地震とは関係ありませんのでご注意下さい。被災者の皆様には謹んでお見舞い申し上げます。
大分以前にも書いた話だが、俺の肩こりはメジャー級である。松井もイチローもびっくりするに違いないレベルだ。世界肩こり選手権などがあれば俺は真っ先に馳せ参じ、世界の強豪をばっさばっさとなぎ倒すことだろう。オリンピックに肩こりが正式種目として登録されれば日本代表間違いなしだろうし、今日から開催の埼玉国体では別格の扱いだ。もうテレビ埼玉を中心に大ブレイクすることが約束されている。
もし、肩こりのパワーで発電ができたらどうなるだろうか。俺の肩はその緊縮を利用してかつてないエコ発電を実現し、犬やお姉さんまでが電気で動くオール電化住宅に電気代無料で住むことが可能になる。昨今世間を騒がせている電気自動車も、俺が乗り込めばそのまま水素もハイブリッドも燃料電池も不要でもの凄いパフォーマンスを見せつけることになるだろう。エンツォ・フェラーリもベンツSLRも真っ青なパワーで夜の川越街道を爆走できるのである。それを見た珍走団の面々はみなひれ伏し、俺から肩こり道を学びたいと言うだろう。ついでに言えばF1やF3000などのレース業界も肩こりをレーサーの条件として求めるようになり、レーシングカーはついにエンジンを廃してモーターで走るようになる。レーサーはドライビングテクニックもさることながら、日々パソコンに向かったり単純作業をしたりして肩こりを鍛えることになるのだ。そうなると問題となるのは、肩こりに嫌気がさしたレーサーが密かにマッサージに通ってしまう事態である。いくらプロの肩こりレーサーと言えども、オフタイムにはマッサージで癒されたい。しかし、プロフェッショナルに対する世間の目は厳しく、写真週刊誌やネット上でマッサージを受けている写真を晒されてしまうのだ。プロの競技者には、あくまでストイックな姿勢が要求されるというものである。
また、肩こり発電は災害時などにも有効だ。先日も台風で甚大な被害が起きたところだが、そのような災害の現場に肩こりパワーを持ち込めば停電の心配はなくなる。あのような場合、真っ先に寸断されるのが電気なのだ。この一つの肩でどのくらいの家々が救われることだろう。そう考えてみれば、肩こりも案外悪くないものなのだ。しかし、あまり水に濡れると漏電するので危険だという点を見過ごしてはならないだろう。大切な肩を水に濡らさないよう、関係の機関には注意していただく必要がある。
その論で行けば、もしかしたら肩こりは世界を救うかもしれない。たとえば、現在発展著しい中国だが、栄えているのは沿岸部のみで、内陸部にはまだまだ未開の地が多い。このほかにも、電力が不足している地域は数多いだろう。そのような地域にこの肩こり発電のノウハウを伝授すれば、俺はもうアラブの石油王を凌駕する大富豪になれるのではないだろうか。世界中の石油メジャーがこの肩をめぐって暗闘を繰り広げ、俺の許にはさまざまな貢ぎ物が届く。大型クルーザーもリムジンも豪邸も女子高生もみんな俺のもの。なぜここに女子高生が入っているのかはヒミツである。ついにはトルマリン開運グッズの業者までやって来て、「名前を貸してくれ」というかも知れない。その時には俺はよろこんで広告に出演するだろう。「トル●リンブレ●Gで肩こり王になった!」…そうすれば、トル●リンブレ●も世界中でベストセラーになり、そこの社長も大富豪になるに違いない。そうなったら、今度は逆にその会社を買い占めてくれるのだ。ネパールのダウラギリ山の麓にあるという鉱脈をも買い占めて、世界に肩こりとトル●リンブレ●を売りまくる。もはや球団買収なぞにうつつを抜かしている場合ではない。なぜなら、その時の俺は世界中の球団を所有しているに違いないからである…。
ホント、マジで肩こりました。助けて下さい…。
今日なぞはあまりの肩こりに耐えかねて低周波治療器を買ってきてしまったのだ。数年ぶりに感じるこのピクピク感。でもこれも自分の筋肉を無理矢理電気の力で動かしているわけで、あとには疲労感が漂う罠。何より、使用中は手の動きが不随意になってしまうので他の作業が難しいのが難点である。ところで最近、若いOLの間でも数十万円する高級マッサージチェアが売れているそうだが、俺にはその気持ちが痛いほど分かる。今日行ったビックカメラでも、そのコーナーは大盛況であった。俺の家にそれが来る日も、案外遠いことではないのかもしれない…。 |