田舎って、何だろうと思う事がよくある。気付けば日本じゅうどこに行っても同じ風景が広がっているではないか。確かにその地名は故郷を指すものには違いないのだが、どうもその決定打に欠けるのだ。俺の故郷は言わずと知れた埼玉県・川越市なのであるが、ある日仕事で長野の国道沿いを走っているうちに、俺は何度も既視感に襲われたのだ。曲がりくねった無意味に広い道、そしてやけに新しいコンクリートで固められたあぜ道。この既視感は、多くの国道沿いで感じられる。甲州街道然り、新青梅街道然り、中山道もまた然りだ。それは俺の実家の周りに新しい家が多く出来始めた事に起因するのかも知れない。規格化された、プラモデルのような外壁を持つ家々が、その土地土地の特異性を希薄にしているのだと思う。また、田園の風景も新しくなりつつあり、昔ながらの納屋や蔵をもつ農家も今では珍しくなってしまった。それこそ、昔の面影を残すものはその土地の名前ばかりになってしまった。この歳にして昔を懐かしむのも随分枯れた話だとは思うのだが、俺はそれを思うたびに写真の重要性を再認識させられる。実家の押し入れには昔に撮り散らかしたネガがたくさん仕舞ってあって、その中には6〜7年前の川越の景色が封印されている。「写真は寝かせれば寝かせるほど良い」とは、昔々のアサヒカメラに書いてあったさるアマチュア写真家の弁なのであるが、まったくその通りだ、と俺は今になってそう思う。
ココから下は、俺の記憶のテストである。
17:20 銀座線虎ノ門駅着
17:28 ポ*ーキャ*オン社着
17:35 駐車場の件について受付氏に交渉しようとするも、不在につき内線電話。
17:50 カメラマン着
17:52 タワーパーキング入庫・その際機材の降ろす降ろさないでモメる。
17:55 ポ*ーキャ*オン社5F会議室の隣にて待機開始
18:00 編集者・ライター着
18:15 撮影・インタビュー用の会議室に移動
18:20 インタヴュー・撮影開始
18:22 ライト2灯を設置
18:23 露出計測のためにオープンフラッシュボタンを押し続ける。
18:25 ポラロイド撮影。ライティングチェックのため引きで撮影。
18:30 ブラインドを閉める。その際カーテンが閉まるか否かでモメる。
18:40 個々人話中カット撮影終了。4ショットに移る。
18:42 バックトバシの為ストロボを一灯追加。
19:00 編集者、「バックを落とせ」と言うも俺はストロボの出力を落としに行き、叱責さる。
19:15 撮影終了
20:00 クライアントの出版社にフィルムを現像出し。
20:20 諸手続終了。
20:25 カメラマン、俺の諸々について説教開始。
21:00 俺、自分で自分を殴るように命じられ、殴る。
21:30 カメラマン帰宅
21:40 コンビニにて「リザーブ&ウォーター」購入
21:50 有楽町線銀座一丁目より乗車
俺は、物覚えが悪いとか、仕事が出来ないとか、気が利かないとかの言葉が大嫌いだ。