ラジオといえば文化放送(昼間ずっと)かNHK第一(ラジオ深夜便)かラジオたんぱ(医学番組、月〜金の20時から22時まで)しか聞かない俺なのだが、仕事での移動中は専ら文化放送派な俺なのである。今勤めている会社には作業車・営業車併せて10台近くの車があるのだが、俺はそれらの車に乗るたびに必ずラジオのダイヤルを「1134」に合わせてそのまま降りる事にしている程の文化放送派なのである。なにしろ不届きものが多いのだ。ウチの会社には。取締役専務は954派だし、現場の頭(かしら)は1242派だ。それから若手の作業員は大体FMばかり聞いている。これではいかんのだ。彩の国埼玉・川口市から発射される電波に埼玉県民は皆、むせばなければならないのだ。ま、人はそれぞれなんであえて明言はしていないのだけれど、ダイヤルを変えておくだけでもそれなりに効果はあるのではないかと思ったりして・・・。
さて、そんなラジオライフ(雑誌の名前に非ず!)を送っている俺なのだけれども、先日の夕方、仕事で疲れている所に平松愛理の「部屋とYシャツと私」が流れてきたときにはかなり疲労度が上がった。これまでのラジオ局びいきの話とは全く関係がなくなるのだが、あの曲。女性自らが唄っているからまだいいけれども、ど演歌顔負けの封建主義ソングだとは思わないだろうか。ウーマンリブ(死語?)団体からクレームがついたという話はまだ聞かないが、男性が唄っていたらかなり危険な曲だと言えよう。あの曲が流行ったのは確か俺の中学時代の後半、あるいは高校時代の初期だったので当時は何の感慨も覚えなかったものだが、今26歳、妻帯してから聞くととっても恐ろしい曲だということに気付いてしまったのである。「本当は恐ろしいグリム童話」みたいに。こんなに突っ込むポイントがある曲を俺は他に知らない。
「お願いがあるのよ あなたの苗字(みょうじ)になる私」
・ 「家」に入るという前時代的な結婚観を女性自らが前面に押し出す珍しい例。
・結婚を生涯のものと捉えるという点も現代女性としては珍しい。あえてこのように書いて男性を惹きつけようとしているのだろうか。
「大事に思うならば ちゃんと聞いてほしい」
・ その男の苗字=「家」に入ってやるのだから大切にしろという押しつけがましさを感じる。
「飲みすぎて帰っても 3日酔いまでは許すけど」
・ 3日酔い・・・中学生の時にやったよね・・・(笑)
「4日目 つぶれた夜 恐れて実家に帰らないで」
・ まだ結婚していないのに夫が実家に帰ってしまう心配をしているところが末恐ろしい。というか分かってるなら大事にしてやりなさいよ(-_-;)
「部屋とYシャツと私 愛するあなたのため」
・ 「Yシャツ」とは留守中の夫を擬人化してその身代わりにして居るものだと思われる。
・ 「ため」とか「大事に思うならば」とか、恩着せがましい言葉が鼻につく。
「毎日磨いていたいから 時々服を買ってね」
・ 掃除と服の因果関係が不明。
・ 「買ってね」という言葉が既婚男性にとって一番恐ろしい言葉だということを知らないのだろうか。
「愛するあなたのためきれいでいさせて」
・ 自分が「きれい」だという前提で書かれている恐ろしい文句。
「いつわらないでいて 女の勘は鋭いもの」
・ これもまた、「男が嘘をつく」という前提で書かれている。
「あなたは嘘つくとき 右の眉が上がる」
・ 大抵こういうのはハッタリだ(^_^)
「あなた浮気したら うちでの食事に気をつけて 私は知恵をしぼって 毒入りスープで一緒にいこう」
・ 真寿美?真寿美なのか??この曲の所為であの事件が起きてたりして??
「部屋とYシャツと私 愛するあなたのため 毎日磨いていたいから 友達の誘うパーティー 愛するあなたのため おしゃれに行かせて」
・おしゃれはどう見ても自分の体面のためなのにも拘わらず夫の責任に転嫁している。
「大地をはうような あなたのいびきも歯ぎしりも もう暗闇(やみ)に独りじゃないと 安心できて好き」
・んなこと言っといて何年か経てば・・・(~_~;)。
「だけど もし寝言で 他の娘(こ)の名を呼ばぬように 気に入った女の子は 私と同じ名前で呼んで」
・こんな余裕を示しているとは、さっき浮気したら毒入りスープだと言ったではないか。大いなる矛盾。
「ロマンスグレーになって冒険の人生 突然 選びたくなったら 最初に相談してね 私はあなたとなら どこでも 大丈夫」
ま、これは問題ないか・・・。
「もし私が先立てば オレも死ぬと云ってね 私はその言葉を胸に天国へ旅立つわ あなたの右の眉 看(み)とどけたあとで」
・ まさに「逆・関白宣言」。関白失脚も真っ青といえよう。
・ ・・まあ、結婚への甘い夢を歌った曲だというのがおおかたの認識だとは思うが、掃除屋の夕方に聞こえてくる曲としてはあまりにも不幸な曲だったと言わざるを得ないだろう。野村邦丸氏の「気分はズンズン」の中で掛かっていたのだけれど、暮れの夕方に聴く曲としてはあまりに痛すぎた。文化放送は全然悪くないのだけれど・・・。
皆様にもこのような曲はおありだろうか。おありならば是非教えて戴きたいです・・・。
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